以前沖縄本島で開催したBWDの際に報告した種類について 少し詳しいことがわかりましたので追加報告です。
写真の個体は沖縄から報告されているオナガナメクジウオ(尾長蛞蝓魚)属の1種と思われます。(現在、種名未確定の2種が報告されているようです)
参照:”西川輝昭 ヒガシナメクジウオの氏素性”
沖縄本島でのBWD開催中、水深5mほどに泳ぎながら現れた個体で、その場所の海底は水深26mほどだったので、完全に中層を泳いでいたことになります。くねくねと体を揺らしながら、頭部を下にした状態で、海底を目指して泳いでいました。(下の写真3枚ともに、便宜上横向きにしてあります)
ウオ(魚)という名前がつきますが、ナメクジウオは魚類ではありません。
脊索動物門(せきさくどうぶつもん)の下位分類の一つに、頭索動物(とうさくどうぶつ)というグループがあり、これがナメクジウオ類にあたります。
脊索動物門 Chordata
ナメクジウオ類は終生に渡って脊索を持ちつづける為、尾索動物(ホヤ・サルパ・オタマボヤ)と区別されています。また、脊索は体の先端付近まであり、その外側には神経索が同様に伸びています。この点は脊椎動物にも似ていますが、頭部は分化せず、脊索は背骨に発達しない点で大きく異なります。
日本産種 (国内からはナメクジウオ科とカタナメクジウオ科から3属が知られる)
ナメクジウオ科 Branchiostomidae
オナガナメクジウオ属 Asymmetron lucayanum spp. |
ウオ(魚)という名前がつきますが、ナメクジウオは魚類ではありません。
脊索動物門(せきさくどうぶつもん)の下位分類の一つに、頭索動物(とうさくどうぶつ)というグループがあり、これがナメクジウオ類にあたります。
脊索動物門 Chordata
- 頭索動物亜門 Cephalochordata (*ナメクジウオはここ)
- 尾索動物亜門 Urochordata
- 脊椎動物亜門 Vertebrata
ナメクジウオ類は終生に渡って脊索を持ちつづける為、尾索動物(ホヤ・サルパ・オタマボヤ)と区別されています。また、脊索は体の先端付近まであり、その外側には神経索が同様に伸びています。この点は脊椎動物にも似ていますが、頭部は分化せず、脊索は背骨に発達しない点で大きく異なります。
日本産種 (国内からはナメクジウオ科とカタナメクジウオ科から3属が知られる)
ナメクジウオ科 Branchiostomidae
- ナメクジウオ属 Branchiostoma
- ナメクジウオ Branchiostoma belcheri Gray, 1847
- ヒガシナメクジウオ Branchiostoma japonicum (Willey, 1897)
カタナメクジウオ科 Epigonichthyidae
- カタナメクジウオ属 Epigonichthys
- カタナメクジウオ Epigonichthys maldivense (Forster Cooper, 1903)
- オナガナメクジウオ属 Asymmetron
- オナガナメクジウオ Asymmetron lucayanum Andrews, 1893
- ゲイコツナメクジウオ Asymmetron inferum Nishikawa, 2004
オナガナメクジウオ属は体の右側だけに生殖腺が発達する点でカタナメクジウオ属 と同じですが(ナメクジウオ属は体の両側に生殖腺が発達する)、尾に尾状突起があることなどでカタナメクジウオ属と区別されています。
体の右側だけに生殖腺が見られる |
泳いでいるときに腹側から撮影。口の周りにある外触手がよくわかる |
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