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2015 Pre BlackWaterDive® モルディブ Maldivian Stars

2015年BWDの締めくくりは、初のインド洋 モルディブでのプレ(調査)開催。 カオリータさん率いる  Maldivian Stars  のイクエーター号で、6日間のクルーズ中に2夜開催いたしました。 モルディブは大小さまざまな環礁からなる世界でも稀な海です。環礁のすぐ外にはインド洋があり、乾季と雨季のそれぞれに季節風が吹きます。その為、礁の周りは常に豊富なプランクトンが湧き上がり、そういったプランクトンを求めてマンタやジンベエがモルディブの海ではいつでも見られます。 モルディブ特有の環礁という環境は普通と何が違うかというと、通常は、海の上に島があり、それにサンゴ礁のリーフがつづくという地形がほとんどですが、その場合、風は島に遮られるため、風によって押し寄せられた水はリーフにぶつかり、多くの場合は潮の干満による潮流によって運ばれます。 しかし、モルディブのような環礁の場合は、大半が海の下にあるリーフで成り立っているので(島が少ない)、干満の潮流よりも、季節風による風の影響の方が強く、風によって沖合から運ばれたプランクトンは、リーフ上を通り抜けたり、それぞれのリーフの隙間にある水路(周りより深くなっている)に集約されて、環礁間にも運ばれ、最終的には出口にあたる(風向きとは逆の)環礁の外に運ばれ再びインド洋に出ていきます。つまり、潮の干満よりも風による潮流の方が影響が大きくなります。 モルディブの環礁は、例えるとインド洋の鰓耙(=さいは)のようなものかもしれません。通常は沖合の表層域に暮らしている様々なプランクトンが環礁に向かって常に運ばれているため、普段は見ることが少ない、深海魚の稚魚なども、ここモルディブでは高確率で狙えます。 ここなら深海魚系の稚魚が出るかもと予想はしていたのですが、ほんとに出るとは...私もびっくり (成魚は200-1,000mの中深層に生息しています) 2015/12/23 南マーレ環礁 水深5m 体長15mm テンガイハタ、もしくはその近縁種の稚魚と思われます  Trachipterus spp. 尾鰭はまだ分化せずに仔魚膜のままです もう一つの深海ものはホウキボシエソ科の稚魚、イブの日に無理を言って調査ボートを出していただいたのですが、2個体も出てくれました。体後半から...